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栃木県立高校 特色選抜入試 対策講座 │ 志願理由書の書き方

栃木県立高校 特色選抜入試 対策講座
志願理由書の書き方
1.志願理由書を書く前① ~その姿勢と準備~
栃木県の「特色選抜入試」の倍率は平均2倍前後です。
高校によって1.5倍~ 4 倍まで差はありますが、
大学入試に比べれば、それほど厳しくはありません。
(大学入試は 5 倍~ 20 倍です)
このような入試の状況で、無理に個性など主張する必要はありません。
もちろん、自己 PR は大切ですが、そこに奇抜な発想など書くよりはむしろ、真面目で真剣に高校進学を考えていることをアピールした方がいいでしょう。
真面目に取組んだ部活動、生徒会活動などを中心に将来の夢、高校入学後の目標などを書いてください。
なぜその高校か?
自己アピールをするわけですが、
自分が高校でやりたいことは必ず書きましょう。
ただし、その『やりたいこと』も、
他の高校でもできるような内容では良くありません。
その志望する高校でなければダメだということをアピールして欲しいのです。
そのために、志望校に関する『勉強』をしましょう。
一番良いのはパンフレットですが、
ぜひ志望する高校へ見学に行きましょう!
文化祭や学校説明会、進路相談会など積極的に参加し、
情報を集めましょう。
文章力
大学入試のように数千字も書くような場合とは違い、それほど長い志願理由を提出するようなことはありません。
そのため、ワンパターンな構成しか書けないでしょう。文章力がどうだとかは悩む必要はありません。
下書きの段階で先生に見せてチェックをもらえばいいのです。
ただし、それ以外の要素では、個人差が生じます。
その1つが文字です。
字は人を表すという言葉どおり、その人が書いた文字を見れば、
人となりがわかってしまいます。
ですので、大きな字で丁寧にはっきりと書くようにしましょう。
他の人に書いてもらうのは、絶対にいけません。
ハローエフェクト
「ハローエフェクト」という言葉があります。
これは別名「後光効果」「ハローエラー」と呼ばれるものです。
文章で言う「ハローエフェクト」とは、美しい文字を見ると、
まるでお釈迦様の背後から後光がさして見えるかのように、
その字を書いた人物が素晴らしい人物であると錯覚してしまう場合を指します。
もちろん、その逆も同じで、
字が下手だと書いた人物を疑ってしまうような錯覚も指します。
ですので、前述のとおり、字は奇麗に、ていねいに書くようにしましょう。
「字より中身だ!」と言ったところで、相手にされないのです。
面接との関係
志願理由書の役割の 1 つは、面接試験の際の質問をつくることにあります。
大抵の面接試験では、この提出した志願理由書をもとに行われますので、
いいかげんな内容を書いたり、人任せに書いてしまい、
面接での回答と食い違うようでは合格は難しいでしょう。
ただ、考えようによっては、これほど良いものはありません。
面接で聞いてほしいことをあらかじめ書いておけば、
自分の答えられそうな話題へ振ることもできるの
2.志願理由書を書く前に② ~そのポイント~
具体的に書く
志願理由書(志望理由書)に書く内容は、その高校を選んだ理由です。
その理由を具体的に書きましょう。
①学校の雰囲気、学校の教育方針が気にいった。
②学校の施設・設備が気にいった。
③大学進学実績。
④就職実績。
⑤入りたい部活動がある。
⑥学校行事や制度(留学等)に参加したい。
⑦他では学べない専門分野がある。⑧通学しやすい。
などなど…。
具体的に書くようにしましょう。
そのためにも、先に書いたように、志望高校についてしっかりと研究して下さい。
自分だけの志願理由書
受験だから真面目に考え、
書類は真面目に書かなければならないのは当然のことです。
ですが、あまりに緊張しすぎて自分らしさが消えてしまっては、
評価が下がってしまいます。
他の人の言葉ではない自分の言葉で書いていきましょう。
例えば、入学案内のパンフレットに書かれている素晴らしい教育方針のような
言葉がありますが、
それを抜き出してそのまま記入するのではなく、一度、自分の中で整理して、
自分なりの表現で書いてみましょう。
難しい言葉や堅苦しい表現を使う必要はありません。
自分の気持ちを素直に表現することを心がけて下さい。
3.「テーマ別」書き方の工夫
③大学進学実績、④就職実績
⑦他では学べない専門分野
これらの内容を志願理由に書く場合は、
ぜひ、将来の夢や興味と関連付けるようにしましょう。
また、それらの内容を書く場合には、そう考えるようになったきっかけとなる
エピソードや体験を書くようにして下さい。
そして、将来の夢というのは、高校生活での抱負と共に、非常に大切な内容で、
志願理由書の骨子にあたります。
もちろん、今は漠然とした夢しかないかもしれませんが、
ぜひ考えて書くようにしましょう。
特に『⑦他では学べない専門分野』では、関心があるというだけでなく、
将来へ繋がる学習、経験となる事柄ですので、
決していい加減な気持ちで書いてはいけません。
また『⑥参加したい制度』で、「留学」等と書こうものなら、
当然、面接試験の際、面接官は具体的に質問をしてきます。
しっかりと考えて書きましょう。
⑤入りたい部活動
高校に入ってから何がしたいか、ということで部活動を上げ、
それをその高校を選んだ理由にする受験生がたくさんいます。
この場合、中学時代の部活動で経験したこと、学んだことを元に、
高校に入ってから具体的にどうしたいかを書くようにしましょう。
たいていの場合、『がんばりたい!』と書くものですが、
そのがんばる内容についても書くようにして下さい。
ポイントとしては、中学時代の経験を書く場合は、
その経験を経て自分がどのように成長できたかを書いて下さい。
また、高校に入ってからの話では、その高校の先輩から聞いた話や、
その高校の部活動の活躍ぶり等のエピソードを書くようにしましょう。
もちろん、高校に入ってから初めてやってみたいというのも問題ありません。
その場合は、その分野への憧れを書くようにしましょう。
4.志願理由書の具体的な書き方
(1)情報整理
志望高校についての情報収集が必要であることは、
すでに前のページで述べたとおりです。
そこで、一度、収集した情報をしっかりと整理してみましょう。
実際に、入試専用のノートを1冊用意し、
そこに細かく情報を書いてみるといいでしょう。
箇条書きがいいと思います。
その中から、実際に志願理由書に必要なものを選んでいきます。
(2)書く順番
パターン例はいくらでもあると思いますが、
まず大切なのは文字数との兼ね合いです。
どれくらいの長さなのかによって各項目の数も、書く順番も変わっていくと思います。
専用の用紙に記入するような場合は、下書き練習用に何枚かコピーして、
それに直接書いてみるといいでしょう。
何をメインに持っていくのか、
また、文字数が許すなら補助的な理由にどのようなことを書くのか、
絞っていきましょう。
5.志願理由書のパターン
例①:将来をアピール
私は子どもの頃からコンピューターに関することが大好きです。
将来も、コンピューターに関する仕事につきたいと思います。
貴校の情報科は最先端の技術を・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
また、部活動も盛んで、特に○○部は・・・・・・・私もそのような
部活動に参加し、中学校に引き続き自分の能力を伸ばしたいと思います。
以上のような理由で、自分のやりたいことができる学校が貴校であると考えて
志望しました。
例②:教育方針・高校の特徴をアピール
私が貴校を志望する理由は○○教育に力を入れているという点です。
私は○○学を勉強することに関心があり、
学校説明会で聞いた『×××』という話に引かれました。
入学したらぜひ○○学を学びたいです。
また、部活動も盛んで、特に○○部は・・・・・・・・・・・・
私もそのような部活動に参加し、
中学校に引き続き自分の能力を伸ばしたいと思います。
将来、×××で活躍したいという夢があるので、
こちらの高校でしっかりと○○を学びたいと思い、志望しました。
<注意すべきこと!>
●男子であっても必ず『私は』で書き始めましょう。
●志望校に対し、文脈の流れから不自然にならないよう
『貴校』『こちらの高校』と使い分けましょう。
●志願理由は、文字数にもよりますが、いくつかあった方がいいでしょう。
●原稿の最後まで書くようにしてください。
●また、文字の大きさ等の決まりはありませんが、
あくまでも見やすさを最優先に書いていきましょう。
「志願理由書」の段階で、
選抜が始まっていると考えてください。
しっかりと時間をかけて、高校を調べ、
その場しのぎの嘘や忖度ではなく、
あなたのほんとうの気持ちを伝えましょう。
頑張ってください。
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